法律事務所利用ガイド Chapter.1 法律家(弁護士・司法書士)をどんな時に利用する?

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はじめに

「みなさんは弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼する場合としてどんなケースを思い浮かべますか?」

多くの方は、取引の関係で訴えられた時、事件や事故の被害者や加害者になった時、相続でもめた時、離婚の時など、相当せっぱ詰まった状況(一般の方々にとっては、あまり考えられない状況)にあって、はじめて相談することを考えられるのではないでしょうか。

また、弁護士や司法書士といった専門家の絶対数は多いとは言えず、知り合いもいなければ、費用もよくわからないし、なんとなく敷居がたかい。こうした「ないないづくし」の状況が法律の専門家を皆様の日常生活からことさらに疎遠なものとしている要因とも言えるでしょう。

しかし、弁護士や司法書士といった法律の専門家がお役に立てるのは、何も訴訟や示談交渉などの「ホット」な場面だけではありません。

専門家の側もかつてのように「訴訟だけ」「登記だけ」「何か事件があった時だけ」に、依頼者の側が「やむにやまれず」訪れるのを待っているのではなく、市民の社会、経済生活をサポートするための様々なサービス提供を積極的に行う事務所が増えてきております。

また、司法書士への簡易裁判所代理権の付与、法テラス等による情報発信や経済的サポート、法曹人口大増員など様々な政策が実施される中で、依頼者である皆様の側でそれぞれのニーズに応じて専門家を選べる、サービスを選べる可能性が大きく広がっています。

本ガイドでは、こうした動向を踏まえて、弁護士や司法書士をどんな時に「利用」できるか、どんなふうに「利用」できるかについて書いてみたいと思います。

気軽に利用しよう相談しよう~法律相談

本当に気軽に相談できるの?

法律相談とは、弁護士や司法書士などから法律上の問題についてアドバイスを受けることです。かつては、相談者が弁護士事務所や法律相談センターなどに赴いて直接面談の上、相談するスタイルが一般的でしたが、電話相談のほか、EメールやWEBサイトに質問受け付け用のフォームを設ける事務所も増えています。当事務所では、ゴルフ場の予約をとるようなイメージで、24時間オンラインで法律相談予約ができるシステムを採用しております。

気になる相談料ですが、一部の大手事務所などをのぞけば、30分5,250円程度の相談料が一般的ですが、相談無料をうたう事務所もみうけられます。ただ、注意しなければならないのは、「相談無料」を大々的に宣伝する事務所の中には、クレジット・サラ金関係の債務整理などを専門にしている事務所があり、一般の相談については有料であったり、あるいは、相談した以上、債務整理や破産申立手続をなかば必然的に依頼せざるを得ないような雰囲気が醸されたり(これは、単なる印象ですので、さすがに委任を強制するような事務所はありません)することがあるようです。

当事務所の法律相談料金は30分5250円ですが、日時を限定しての無料相談も随時おこなっております。ご予約は【コチラ】

弁護士が行う法律相談の対象は、広く法律問題全般に及びますが、必ずしも紛争が現実化して切羽詰まった状態でなくても、相談により紛争が未然に防げたり、予備知識を得て行動することで後々有利になる、あるいは、アドバイスを得ることで精神的に楽になったりとプラス面に働く場合は多いと思います。当事者以外の第三者の客観的な意見を聴けるのもメリットの一つだと思います。

また、最近では、お医者さんといっしょで、セカンドオピニオンとして複数の法律家の意見を聞かれる方も以前に比べると多くなっているようです。この場合などは、事件として委任しないことを前提とする「相談限り」ですので、(公的な相談センター以外の)一般の事務所での無料相談の場合、なんとなく気が引けるということがあるかもしれません。しかし、こうした「相談限り」を遠慮することは全くありません。

当事務所では、皆様がお気軽に、そして、限られた時間で有効なアドバイスができるように「法律相談に関するポリシー」を策定して公表しております。

皆様も、是非、「これは弁護士に相談すべきことかどうか?」ということをあまり悩まずに、(費用と時間が許せばですが)本当に深刻な状況になる前に、法律相談をお気軽に利用されてはいかがでしょうか。

知り合いに弁護士がいれば越したことはありませんが、そうでない場合、どこに相談に行けばよいかがわからないという方も多いと思います。知り合いに法律家がいない場合の検索方法については、「知り合いに弁護士がいない場合にどうする」の項目をご覧いただくとして、以下に相談を申し込んでから実際の相談までの流れで留意した方がよい事柄についてお話します。

法律相談の実際

【相談準備】

相談を申し込んだ際に、たいていの方は相手の弁護士などに「何をもっていけばよいですか」などと尋ねるのではないでしょうか。詳細を聞かない段階では、あらかじめ「これこれ」を用意してくださいと具体的に指示することは困難です。そこで、「関係ありそうなものは一切合財お持ちください」などという返答も実際にありえるかもしれません。しかし、これではせっかく事前に質問した意味があまりありませんね(それでも、何ももっていかないよりもましですが)。

限られた時間を最大限活かすには、相談当日前に、ある程度電話やメールなどで内容についてやりとりがあって、それを前提に、具体的な準備についての打ち合わせができることが理想ではあるのでしょう。ただ、顧問契約などのない一見の相談者に対してそこまできめ細かく対応する事務所は少ないかもしれません。

そこで、(相談ごとは千差万別であり、すべてを類型化することは不可能ですが、)本ガイドをご覧いただいた皆様の少しでもお役にたつように、問題の類型ごとにどういった書類があるとよいかを一覧(相談資料一覧)にしてみましたので、ご参考いただければと思います。

【相談当日】

事前の情報のやりとりが全くない場合、私たちはまず、相談者からお話をうかがうほかはありません。普段のビジネスの場面では要領よく話をまとめられる方でも、いざ、ご自身のトラブルについてかいつまんで話そうとしても、思いのほか長くなったり、その割には要領を得なかったりすることが往々にしてあるものです。

そうしたお話の中から、きちんと要点を汲み上げるのも法律家のスキルであることはもちろんですが、限られた時間を有効に使うために、あらかじめ「経緯書」のような形で、これまでに起こったことを文章にまとめておかれることをお勧めします。

経緯書の書き方としては、時系列が一般的だと思われますが、書きやすい形でかまいません。思いつくままに書かれたものであっても、多くの場合、いきなり口頭で説明されるよりも短時間で事案を把握することが可能です。

それから、適切なアドバイスを行うためには、正確な情報ができるだけ多い方がよいわけですから、「これは関係ないだろう」とか「できればいいたくない」と思われることであっても、ご自身の判断で取捨選択せずにお話いただくことが大切です。

また、弁護士ら側からの質問に対して、客観的な記録がなく専らご自身の記憶にたよって答えざるを得ない場合も多いかと思いますが、あいまいな記憶であればその旨を、覚えていないのであれば、「思い出せない」ときちんと伝えてください。記憶があいまいな場合、ご自身に都合よく記憶を改ざんしてしまうことがあります。相談を受ける側は、それを前提に回答することになりますが、重要な前提事実について記憶に誤りがあり、紛争の相手方が客観的な証拠をもっていた…などということになると、後々困ったことになりかねません。そんなことなら、あいまいなことはあいまいなままでおいた方がずっとましなのです。

【相談結果】

あなたが訴える側なら、あなたの言い分が法律的にとおるのか、反対にあなたが訴えられそうな場合なら、相手方の言うように自分に責任があるのか。ご相談に訪れる一般の皆様は、少しでも早く結論をお知りになりたいことと思います。しかし、現実には、即答できかねる場合の方が多いと思われます。

こうして、相談の結果を踏まえて今後の方針を立てる段階に移行していくわけですが、ここで事件のスジとしての勝訴(敗訴)の見込みを前提に、取りうる手段と期待される効果及びそれぞれの費用が提示されことになります。その上で、どのような手段をとるかは、依頼者の自由なご判断に委ねられるのであり、そうあるべきだと考えます。