法律Q&A 法人破産・再生・債務整理「担保権消滅請求制度とは?」

担保権消滅請求制度とは?

担保権消滅請求制度とは、どんな制度ですか。



再生債務者が事業を継続するにあたり必要不可欠の資産が債権者の担保物件となっている場合に、裁判所の許可により、債務者がその物件の時価に相当する金銭を支払うことで、その物件上の担保を消滅させることが出来る制度です。まず、民事再生手続では、担保を有する債権者(担保権者)は、別除権者と呼ばれ、民事再生手続には拘束されません。つまり、民事再生手続が始まっても、手続外で担保権の実行(例えば競売など)ができます。しかし、再生債務者が事業を続けるにあたって欠くことの出来ない不動産が競売などにより人手に渡ってしまっては、事業の継続自体が困難になり、再生そのものが不可能になってしまいます。そこで、再生債務者等は、その担保物件が自己の事業継続にとって必要不可欠の場合には、裁判所に対し、担保権消滅の許可を求めることができるとしたのです(民事再生法148条)。裁判所が許可すると、担保権消滅について反対している債権者がいても、債務者が当該物件の時価相当額を裁判所に納めることによって、担保権は消滅することになります。担保権が消滅すると、裁判所の職権による嘱託登記で担保権の登記が抹消され、債権者に対しては配当がなされます。なお、民事再生手続で別除権者となるのは、再生債務者の財産の上に「特別の先取特権、質権、抵当権、商法若しくは会社法の規定による留置権」を有する者です。このような担保権消滅制度によって、債務者は事業継続に必要な資産を確保することができ、その物件を担保にした新たな借入を行うことも可能といえます。



執筆日20010221

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